College of Science and Technology,
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地下から素粒子と宇宙の謎にせまる
素粒子・原子核実験は、自然界におけるミクロな現象を、実験によって解明するのを目的としています。
素粒子実験の反応には，非常に発生がまれな現象があります。例えば、陽子の崩壊、太陽や大気、宇宙からのニュートリノの反応の観測、暗黒物質を始めとする未知の粒子の探索です。それらの観測のために、地上に降り注ぐ宇宙線が遮蔽された地下に検出器が作られます。そのような検出器が、岐阜県飛騨市神岡の地下実験施設にたくさん作られています。XMASS実験という、暗黒物質の探索実験はその一つです。
素粒子実験の反応には，非常に発生がまれな現象があります。例えば、陽子の崩壊、太陽や大気、宇宙からのニュートリノの反応の観測、暗黒物質を始めとする未知の粒子の探索です。それらの観測のために、地上に降り注ぐ宇宙線が遮蔽された地下に検出器が作られます。そのような検出器が、岐阜県飛騨市神岡の地下実験施設にたくさん作られています。XMASS実験という、暗黒物質の探索実験はその一つです。
図1：XMASS検出器
暗黒物質とは、宇宙に遍在し、通常の物質の5倍程度存在すると考えられています。物質とほとんど反応しないが、質量をもつ物質ということで、宇宙からの背景輻射や、銀河の回転速度を調べることで存在が予想されています。暗黒物質の正体は未だ不明で、超対称性理論で予想されている超対称性粒子が候補の一つとして挙がっています。
XMASS実験は、世界最大級の、約1トンの液体キセノン（-100℃）を用いており、暗黒物質とキセノンが反応したときに発生する光を、光電子増倍管で観測します。2010年の観測開始以来、色々なタイプの暗黒物資を探索してきましたが、まだ未発見です。
暗黒物質探索実験は、世界中で実施されています。将来の新検出器のために、観測感度向上の研究も実施しています。感度向上の鍵となるのは、検出器中における環境放射線からのノイズをいかに削減できるかです。そのための極低放射能技術の開発が重要な研究テーマとなっています。
所属学会
日本物理学会
主な研究業績
これまでの研究：XMASS実験による暗黒物質探索研究。KamLAND実験、SuperKamiokande実験によるニュートリノ研究。
- A direct dark matter search in XMASS-I (K.Abe, … H.Ogawa, et al (XMASS collaboration), PLB 789:45-53 (2019))
- Search for Bosonic Superweakly Interacting Massive Dark Matter Particles with the XMASS-I Detector (K.Abe, … H.Ogawa, et al (XMASS collaboration), PRL 113, 121301 (5page) (2014))
- XMASS detector (K.Abe, … H.Ogawa, et al (XMASS collaboration), NIM.A716 (2013) 78-85 )
- Radon Removal from Gaseous Xenon with Activated Charcoal (K.Abe, … H.Ogawa, et al (XMASS collaboration), NIM.A661, 50-57 (2012) )
- A HIGH SENSITIVITY SEARCH FOR ANTI-NU(E)'S FROM THE SUN AND OTHER SOURCES AT KAMLAND (K.Eguchi … H.Ogawa et al (KamLAND collaboration), PRL 92:071301,(2004))
- FIRST RESULTS FROM KAMLAND: EVIDENCE FOR REACTOR ANTI-NEUTRINO DISAPPEARANCE (K.Eguchi … H.Ogawa et al (KamLAND collaboration), PRL 90:021802, (2003))