宇宙物理学

藤井 紫麻見

星の進化、宇宙の進化を考える

天体の構造や放射について数値シミュレーションを行っています。扱う天体は主に恒星、星間現象、銀河などで、なかでも恒星の爆発である超新星と、その爆発の残骸(超新星残骸、星間現象に分類されます)、さらに超新星が銀河におよぼす影響について研究しています。超新星は爆発のしくみにより大きく2つに分けられます。一つは、質量が大きな恒星の中心に鉄の核ができ、その核が重力崩壊する際に外層が爆発するもので、質量の違いによって、明るさや中心に残る核の性質なども変わってくると考えられています。もう一つは、恒星の内部で核融合反応が暴走して星全体が爆発するもので、核融合反応のきっかけやその伝わり方によっていろいろなタイプがあると考えられています。研究では、超新星のモデルを使って主にエネルギー輸送のシミュレーションによって、天体からの放射(光)を求め、観測と比較してモデルの妥当性を検証しています。天体を調べるにはその放射を観測するしかないため、研究ではまず、天体がどのような放射を出すかを調べることになります。

図1 

図2 八海山セミナーハウスの60cm反射式天体望遠鏡。ドーム内からも星がよく見えます。

所属学会

  • 日本天文学会
  • 国際天文学連合
  • 日本工学教育協会

主な研究業績

超新星の内部は大変な高温高密度になり、激しい核融合反応によっていろいろな元素が作られます。そのうち特に量の多いコバルト56 は放射性元素で、崩壊してX 線やガンマ線を放出し鉄56 になります。1987 年の超新星では、このX 線やガンマ線の観測から、超新星の内部で作られたコバルト56 の量がわかり、さらには爆発のメカニズムを解明することができました。またこのX 線やガンマ線をエネルギー源として可視光など他波長の光も放射されており、他の多くの超新星の可視光観測から、その内部構造や爆発のしくみを推定しています。

  • Oya., M. et al., SPIE Proceedings Vol. 9143,10.1117/12.2055670 (2014).
  • 藤井紫麻見, 騒音制御, Vol. 37, No.2 (2013).

Copyright © Department of Physics All rights