College of Science and Technology,
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低次元導体の量子物性研究
私の専門は物性物理学で、低次元導体における電荷密度波や超伝導などの量子現象を研究しています。
低次元導体とは、ある1方向や2方向にのみ高い伝導性を示す物質のことであり、このような物質中では電荷密度波や超伝導などの、電子集団による量子現象がよく見られます。これらの量子現象についてはこれまで数多くの研究がなされ、それらの特性に関する様々な知見が得られてきました。しかしながら、これらの量子現象の発現機構や、複数の量子現象の関係性についてはまだ多くの謎が残されており、また、さらなる新奇特性の可能性があります。
そこで、私は残された謎の解明や新奇特性の探索を目的として、良質な低次元導体を合成し、電気抵抗測定、磁化測定、トンネル分光などの手法を組み合わせて研究を行っています。
走査トンネル顕微鏡で観察した電荷密度波
所属学会
日本物理学会
主な研究業績
1. Nomura et al., “Relationship between charge density wave, filamentary superconductivity and bulk superconductivity in ZrTe3, EPL, 133, 37003, (2021).
2. Nomura et al., “Effect of Cu doping on superconductivity in TaSe3: Relationship between superconductivity and induced charge density wave, EPL, 124, 67001, (2018).
3. Nomura et al., “Emergence of a resistance anomaly by Cu-doping in TaSe3, EPL, 119, 17005, (2017).